竹内商店の鰹節製法

土佐節発祥の地で造る鰹本節

伝統製法を守ってかつお節を製造している宇佐町 竹内商店の鰹節のできるまで

鰹節の種類

【本節・本枯れ節 】、【新節】、【生節、味つけ生節】と大きくわけて3種類です。

それぞれの鰹節のできあがる月日

  • 【本節・本枯れ節】-昔の製法で6ヶ月、現在の製法でも3、4ヶ月
  • 【新節】-3日ないし4日
  • 【生節】-1日、鮮度を重視します。

それぞれの鰹節の製造工程(専門用語は下に解説しています。)

  • 【本節・本枯れ節】-生きり]→[籠立て]→[煮塾・釜立て]→ [骨抜き・バラ抜き]→[焙乾]→[削り]→[天日干し]→[カビ付け]→[完成]※[天日干し]→[カビ付け]を4回繰り返します。
  • 【新節】-[生きり]→[籠立て]→[煮塾・釜立て]→[骨抜き・バラ抜き]→[焙乾]→[削り]→[完成]
  • 【生節】-[生きり]→[籠立て]→[煮塾・釜立て]→[骨抜き・バラ抜き]→[火入れ]→[完成]

鰹節製造用語の説明

  • [生きり]-鰹の解体です。頭、はらわたを除去し3枚におろします。
  • [籠立て]-(かごだて)生きりした鰹を形よく整えて整列させます。おろそかにすると出来上がった鰹節の形に影響します。
  • [煮塾・釜立て]-(しゃじゅく、かまたて)生きりした鰹を金属性の籠にいれ、煮釜にいれます。煮釜の温度はたいへんむつかしく、強すぎると身が割れ低すぎると生臭くなり夏場など不良品となる。 温度は約90度くらいで、鰹の大きさにもよります。永年の経験をいかします。時間は鰹の大きさなどで違いますが1時間半から2時間です。
  • [骨抜き・バラ抜き]-鰹の皮を一部はぎ、脂肪をとり骨抜き作業をする。1本1本手作業です。ここまででなまり節ができあがります。
  • [焙乾]-(ばいかん)骨抜きされたなまり節を大きなセイロに並べて、焚納屋(たきなや)と呼ばれる焙炉にいれます。竹内商店では昔ながらに薪で火をいれて乾燥させます。薪はシイ、ナラ、クスなど硬くて長く燃える木を使用します。最近では機械で乾燥させるところも多くあります。 焙乾を終えた節の表面は黒いタールがつきます。一度焙乾するだけでは鰹節にはなりません。焙乾の位置をじょじょに上にあげ火から遠避けて何度か焙乾します。この段階でできたのを荒節とよび、「花かつお」の原料として市販されています。
  • 【削り・バラ抜き】-鰹節(かつお節)の表面の黒いタールを削りとります。削りをした鰹節(かつお節)は茶褐色をしています。
  • 【カビ付け・天日干し】-削り終えた節の水分を落とす作業がカビ付けです。削り終えた節を天日で2日ぐらい干し乾燥させます。次に風通しの悪い部屋に入れてカビが付くのを待ちます。最初に付いたカビを1番カビといいます。 そのカビを落としてまた天日に干し乾燥させます。何度か繰り返すうちに節の水分がなくなり、カビがつかないほど乾燥したのが本節・本枯れ節です。 本節・本枯れ節は生の鰹1本が5kgとしましたら、出来上がったときには900gです。4本にわかれますので、背の節が約250gが2本と、腹の節約200gが2本になります。

鰹節製造工程の写真

鰹節
煮釜

左上写真は煮塾・釜立てする煮釜です。右上の写真は何回か焙乾する節です。

焚納屋

焚納屋は下から何段にもなっていて、籠にいれられた節はじょじょに上の方に上げられて、何回か焙乾されます。

焙乾
火入れ

さあいよいよ、焚納屋の下に火がはいりました。上記で説明したように、薪はシイ、ナラ、クスです。昔ながらに焙乾をします。 右端は火が入った焚納屋から煙のでているようすです。

荒節
削る

黒い部分がタールで茶色い部分は モミといって、細かい鰹の表面のキズやデコボコを鰹のすりみを1本1本付けて成型します。

カビ付け
カビ

天日干しとカビ付けを何回か繰り返します。上の左端の画像はカビを付ける部屋から出して撮影したものです。 右端は袋詰めして完成した生節です。後は箱詰作業だけです。

本節・本枯れ節
鰹生節

天日干しとカビ付けを何回か繰り返します。上の左端の画像はカビを付ける部屋から出して撮影したものです。 右端は袋詰めして完成した生節です。後は箱詰作業だけです。

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