鮎、川えび料理

鮎・手長えび料理の参考にしてください。

有限会社 丸一横山商店

鮎(あゆ)料理

鮎(アユ)料理の調味料

全国に川魚料理の方法がありますが、ここでは中部地方に伝わる日本料理を参考に案内いたします。 はじめに、調味料の分量は、液体はすべて計量カップ(200cc)、計量スプーン(大さじ15cc,小さじ5cc)を 使用し、固体のものすなわり、砂糖、塩、粉類はグラムにしています。調味料につきましては「醤油」=キッコーマン の濃口醤油、淡口醤油=ヒガシマル醤油、白醤油=山新の白醤油、たまり醤油=関ヶ原たまり、 赤酒=東肥の赤酒です。味醂と同じような調味材料です。

うるか

うるかは鮎の腹腸や卵巣の塩辛で、うるかの語源は明らかではありません。うるかは岐阜県長良川の名物で、鵜匠が創案し、元禄時代から 売り出されていたようです。

うるかには、卵巣だけを塩漬けにした「真子うるか」、白子を漬けた「白子うるか」、内臓全部を原料とする「渋うるか」 (または苦うるか)、その他に鮎の頭と尾びれだけを除き、魚全部を細かく切って作った「切り込みうるか」などがあります。

うるかは未明に獲った鮎のものが良質とされていますが、これは鮎が昼間に食べた餌の中に混入した土砂などを、夜の うちに吐き出すためです。

あゆ姿寿し

材料(10人前)人数に合わせて、材料を調整してください。

  • 鮎(アユ)・・・(中サイズ)20尾
  • 塩・・・少々
  • 酢・・・少々
  • 寿し飯・・・1.2kg
  • 白胡麻・・・少々
  • 蓼(タデ)の葉・・・少々
  • 茗荷・・・適量

鮎中サイズの鮮度の良いものを選び、鱗を引いて腹を切り、えらと内臓を取って水洗いします。これを 頭より二枚に開き、中骨をとり除き、ふり塩をしておきます。塩がまわったら酢に十分間ほど漬けてしめます。 寿し飯は、白の煎り胡麻を混ぜ合わせ、小形に型どりします。濡れ布巾の上に鮎の皮面を下にしておき、寿し飯を のせて、布巾で巻くようにして鮎の姿に形取ります。食べよいように包丁して吉野酢を塗り、蓼の葉を 添えて盛ります。吉野酢は、土佐酢に葛を少々容いて入れ、火にかけてとろりとさせます。

茗荷は適量に包丁して熱湯をくぐらせ、甘酢に熱いうちに漬けて色をだします。

寿し飯じは、米10カップ(約一升)を、寿し飯用にこわめに炊きます。火を止めてから10分間ほどむらしたら、飯台に 移し、酢カップ一杯、砂糖120g、塩40gの合わせ酢を上からふりかけ、丁寧によく混ぜ合わせ、風をあてて冷まします。

あゆ雑炊

材料(10人前)人数に合わせて、材料を調整してください。

  • 天然鮎(あゆ)・・・5尾
  • 出汁・・・カップ15杯
  • 塩・・・少々
  • 淡口醤油・・・少々
  • 化学調味料・・・少々
  • 御飯・・・少々
  • 鶏卵・・・少々
  • 蓼の葉・・・少々

鮎は鱗を取り除き、金串を打ってこんがりと素焼きします。 のち、骨を取り、身だけをむしり取ります。御飯は水のうちに入れ、水を流しながらサッと洗い、 水気を切っておきます。

鍋に出汁を張って火にかけ、煮立ってきたら調味料を加えて味を調えます。次に御飯を入れ、 再び煮だってきたら、鮎のむしり身を加え、鶏卵を割りほぐしたものを上から回しかけ、それが 半熟になったら火を止めて器に盛り、蓼の葉の刃たたきしたものを散らします。

子持ち鮎土佐煮

材料(10人前)人数に合わせて、材料を調整してください。

  • 子持ち鮎(アユ)・・・10尾
  • 酒・・・カップ三杯弱
  • 砂糖・・・135g
  • 赤酒・・・カップ1/2杯
  • 醤油・・・カップ1杯強
  • 削り節・・・適量

子持ち鮎は、鱗を引き、苦玉と砂を取り除き、串に刺してこんがりと素焼きにします。

焼きあがった鮎は、風干しにして、のち鍋に並べ、落し蓋をして押しをし、たっぷりの水を張り、 分量の酒を入れ、差し鰹して火にかけます。煮だってきたら中火にし、浮いてくるアクをすくいとります。

こうして5~6時間焚いて、骨が柔らかくなったら佐藤、赤酒を加え、醤油は2~3回に分けて入れます。

煮汁が少々残る程度に焚いて味を調え、器に盛って煮汁をかけ、本節の削ったものを天盛りにして盛り付けます。

焼き魚料理

鮎の塩焼きにも応用

「焼く」という調理法は、熱効率の点からみると不利な加熱法です。しかしそれでもなお、盛んに行われているのは、材料の持ち味をいかすのに、最も適した加熱法だからです。

魚の表面に含まれているピぺリジンや、体内に含まれているトリメチルアミンオキサイドという成分は、熱を加えると揮発して、 よい香りを出します。もしも、照り焼きのように、タレをかけながら焼いた場合は、さらに調味料の味や香りが加わることに なります。だから、焼きものは、外側には適度にこげめをつけ、内部まで適度に火を通す必要があるのです。

適度の温度を保つためには、当然火加減が必要です。焼きものは、材料の内側と外側との間に大きな温度差 があり、表面は200~300度Cちかくもなりますが、内部は100度C以下ということが多いので、かりに強火のまま、近くで焼きますと、 表面はこげても内部まで火が通りません。

逆に、弱火にして、表面をあまりこがさずに、内部まで火を通そうとすると、表面がなかなか固まらないで、 内部のうま味が逃げ出し、全体の身もしまって、ばさばさしてまずくなります。

昔から焼き魚には「備長」という堅炭が使われてきました。これはいったんおこると、いつまでも強い火力をたもってくれるので、 直火焼きのように火力が変わっては困るものには非常に好都合です。しかし、一定の火力を保つには好都合でも、ちょうど よい火力に調整することは、炭火ではむずかしいのです。そこで火は強火のままにしておいて、魚と火の距離を加減して加熱温度を 調整するわけです。

強火にするのは、炭でもガスでも、熱源の上部一帯をいわば熱い空気の部屋状態にすることで、その中へ魚を入れれば、魚の表面 が受ける温度は同じでも、熱は周囲全体からあたり、均一な加熱ができるわけです。これが低い温度でよいときでも、火力だけは 強くしておいたほうがよい理由です。鮎の塩焼きをする時にもぜひ参考にしてください。グリルで焼くと温度を均一に魚に伝えるので美味しく 焼けますね。

鮎を金串で焼く

金串を使うのは、内部に熱を伝える効果もありますが、それよりも鮎の姿や形を美しく保つことが第一の の目的です。鮎が活きのよい姿になるよう、まげたり尾をはねあげたりして、その姿を保つために 串を打つわけです。

鮎が焼きあがったときは、蛋白質が熱のために凝固していますが、同時に脂肪はとけて皮と身の間がゆるみ、 組織内には水蒸気も多く、全体としてやわらかく、くずれやすい状態になっています。ところがだんだん温度が下がっていくと、 蛋白質の凝固も落ち着き、死蔵はさめて半固体になり、水蒸気の発生もとまるなど、全体に身がしまってきます。

このため、鮎があついうちに串を抜くと、せっかくの形が抜いたあとでもどってしまいますが、これをややさめたところで抜くと、串を引き抜いても 形は変わりません。

さめてから串を抜くときの注意としてたいせつなことは、必ずあついうちに串を回しておくことです。魚の筋肉の蛋白質は、 金属にくっついてしまう性質があり串を回しておかないと、さめてから抜くときについた身がくずれてしまいます。くっつかないように串に酢をぬっておく 方法も効果的です。

川えび(手長えび)料理

川えび・手長えび

川海老は、手長えび、沼えびの総称で河川や池などに生息しています。手長えびのハサミの長さは 雄が特に長く、体長の1.5倍位にもなります。5月頃になると、手長えびは脱皮して産卵のために浅場に乗っ込んできます。 最盛期は6~7月で、7月頃に産卵し終わると味が落ちます。夜行性なので漁は朝夕がよく、各地によって独特の漁法があります。高知県の仁淀川では籠に餌を入れて活きたまま捕獲します。四万十川で芝漬け漁といって束ねた竹などを川に浸けておいて、そーっと船に上げて川海老を取ります。

つぎにガスの直火で焼くときのことを考えてみましょう。この場合は火力の調整が自由ですから、火が強い場合にはコックを閉めればよいわけです。 ところが、火を小さくしますとしたは加熱されても、上部は冷たい空気さらされてあたたまることがなく、金tにむらができ、味も形も悪くなります。

川海老雲丹焼き

  • 川海老・・・適量
  • 塩雲丹・・・適量
  • 卵黄・・・適量

川海老は、大きいものを選び、頭と尾残して胴皮を剥き、背腸を駆使の先で取り除きます。 頭の先の尖っている部分は切り落とします。串を打ってそろえ、火にかけ、皮の剥いた部分に塩雲丹を塗って艶よく焼き上げます。

川海老(手長えび)黄金揚げ

材料

  • 手長えび(川海老)・・・適量
  • 卵黄・・・適量
  • 片栗粉・・・適量
  • サラダ油・・・適量
  • 塩・・・適量
  • 化学調味料・・・適量

川海老は、鮮度の良いものを選び、ひげを切り、水洗いして水気をよく拭き取ります。

片栗粉を水で溶き、卵黄と合わせて黄味衣を作ります。衣は淡くして、川海老の地肌が すけて見えるようにして、サラダ油で揚げ、塩、化学調味料をふりかけます。

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